2005年6月アーカイブ

道の上

レジデンス5ヶ月と16日目

今日スタジオで絵を描いていたとき、一息ついて窓の外を見ていたら、「カッポ、カッポ、カッポ」と馬の蹄の音が聞こえてきました。私の好きな音です。もうすぐ馬車(たぶん観光用)が通るな、と思い、待って通り過ぎるのを見送りました。
馬車はわりといろんな場所で見られます。見かけると嬉しいです。自動車と一緒の道路を走っていますが、同時に見るとなんだか自動車の方が変な物体に見えます。
先日まで泊まりにきていたMiaちゃん(フラットメイトの友達。フィンランド人。可愛い。)は、夜に家の裏でラクダを見たと言っていました。周りには飼い主らしい人も関係者らしい人も誰もいず、ピンでラクダ、だったそうです。
家の向かいの動物園から逃げたとか、サーカスからはぐれたとか、ラクダが道の上にいた理由は何かあるのでしょうがよくわかりません。彼女はただ「匂いがすごかった」といっていました。

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しつこいのがお好き

レジデンス5ヶ月と14日目

昨日は日曜日。
久しぶりにゆっくりDVDでもみようと、ライクスのライブラリーで借りておいた「グッバイ・レーニン!」(3度目)のDVDケースを開けたら、その中に、クリント・イーストウッド主演の「El bueno, el malo y el feo」というDVDが一緒に入っていました。カウボーイハットをかぶった若いイーストウッドがDVDの表面にプリントされています。前に借りた誰かが間違えて一緒に入れて返しちゃったんだろうなと思いながら、台詞も字幕もイタリア語とスペイン語しかない(から台詞はわからない)このDVDを見始めました。
マカロニ・ウエスタンには疎い私でも聞いたことのある主題曲だったので、きっと有名なやつねと思いながら画面を追い始めたら、予想以上に盛りだくさんな気の抜けない展開で、ラストの3つ巴は手に汗握ったわ〜。こういう、予想を覆すほど盛るという作り手の姿勢は勉強になりました。「太陽を盗んだ男」や「ターミネータ−2」を見たときも、この「よくぞここまでしつこくやってくれた」っていう感動があったわ。
このイーストウッドの混入DVDの英題は「The Good, The Bad And The Ugly」、邦題だと「続・夕陽のガンマン/地獄の決闘」だそうです。地獄の決闘。地獄の決闘。(しつこさを反芻中。)

もちろん「グッバイ・レーニン!」(台詞はドイツ語、字幕はオランダ語かフランス語。オイ!わかんないっつーの!!でもみるの3度目だから大丈夫。)も最高でした。アレックスの最後のビデオ放送のシーンではまた泣けたわ。見てない人は見てね。

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速い!!!

レジデンス5ヶ月と12日目

今週さぼり気味だったのできょうは長め。

ライクスには鶏が6羽放し飼いになっています。
昨日それにぴよこが生まれているのを見つけました。大きさからいって1,2ヶ月前に生まれていたものと思います。
ちょこまか親鶏のあとを付いて歩く姿を、初めは目を細めて眺めていましたが、Dickがパン屑を投げてやるとそのとき少し遠くの木陰にいたピヨコが、想像を超える、まさに超スピードでパン屑めがけて走ってきました。
そのピヨコのスピードと足の動きがあまりにも速くて面白かったので、何か撃たれたように笑ってしまいました。
そして映画バタリアン(だったかな?)でゾンビが超速で走るシーンもかなりインパクトがあって笑えたのを思い出しました。

走るといえば、私も一人で旅行する時は時間ぎりぎりで行動することが多いので、そのたびに世界各地を必ず疾走してきました。アムスはもちろんパリではセーヌ川沿いに、シャルル・ド・ゴール空港を、ミュンヘンを、京都を、ロンドンを、こないだのベルリンでもミッテ地区を疾走してきました。
ヨーロッパの街並みを疾走する人間もあまり見られないものだと思います。

今朝は、週末になるとやってくるWenda(フラットメイト)のボーイフレンドが、キッチンの窓から外を眺めていた時、バスルームからWendaがシャワーを浴びる音が聞こえてきたとたん、ガールフレンドと一緒にシャワーを浴びたかったのか、超速で部屋を出ていきバスルームへと走っていきました。
何のためらいもなく、条件反射みたいに速かったこの動きもなんだか面白かったと同時に、なんだかグーだわ、とおもいました。

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インタビュー始まる

レジデンス5ヶ月と8日目

昨日からインタビューが始まりました。アドバイザーやファシリテイター達がライクスの中を忙しく走り回っています。

インタビューは来年度のレジデントを決める面接です。10人ぐらいのアーティストのアドバイザーと1時間程度、次に10人ぐらいの批評家のアドバイザーの前で1時間程度の自分の作品のプレゼンをします。
中国人らしき女の子が初めのインタビューが終わると緊張が解けたのか、次への緊張のためか、突然泣き出しています。
私も去年、ほとんど英語が話せないままこのインタビューに臨んだ時のことを思い出しました。自分の番を待つ間、「トイレどこ?」と聞いた時も「そこ曲がって右」といわれた事も聞き取れず、挙動不審な動きを繰り返し笑われていました。なす術もなかったので「絵を見てもらうほかないわ」と気持ちを切り替えて、楽しいインタビュー→結果オーライ、でしたが。

さっき泣いていた彼女が「I'll go home, thank you.」といって帰っていきました。
よくわからないけど彼女は受かるような気がする。

インタビューは今週いっぱい続きます。来年はどんな人が来るのか楽しみだね〜!

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ベルリン

レジデンス5ヶ月と6日目

ドイツに行ってきました。
はじめはハノーファでサッカー日本代表VSメキシコ代表の試合(悔しかったわ〜)を見るだけのつもりでしたが、オランダ鉄道のストと重なって帰れなくなったので、旅行を延長してベルリンまで行ってきました。

ベルリンでは、Sammlung Hoffmann (Hoffmann Cllection)という、ドイツの現代美術コレクターのプライベートコレクション(要予約、毎週土曜のみ公開)を見ました。
http://www.sophie-gips.de/
クオリティのたかい、質の良い作品ばかりで、とても美しい空間だったのですが、なんと言うか、このコレクションの性格に、あるマナーの壁を感じてしまって、私にはあまり好きな空間ではありませんでした。「見てよかった!!」とはならず、見ているうちに「現代美術って、なんかつまらないかも」と思い始め、居心地の悪さを拭えませんでした。
ついでに言うと、ここのスタッフの着ている白いシャツとジーンズという衣装もカジュアルウェアを装ったフォーマルウェアに見え、この場所の見せてくる、いわゆる「良いテイスト」にとことんなじめなかった私。

あともう1つFrick Collectionというアメリカの有名な現代美術コレクションのエキシビジョンがHamburger Bahnhof-Museum であり、そちらも見てきました。
こちらはクレイジー、そして一流というかんじ。集め方が半端じゃない。展示替えも頻繁らしく、何をどんだけ持ってるのか想像つきません。こういうものを見るならやっぱり美術館じゃないとね。かなり楽しかったです。
4〜5キロはあろうかという分厚いコレクションのカタログがお値段98ユーロ(高!)で売っていました。
興味があったので欲しかったけど、エキシビジョンを見るので精一杯で買えませんでした。
あんなに重くて高いものをみんな結構買ってたなあ。

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ヴェネツィア・ビエンナーレ

レジデンス5ヶ月目

先週からヴェネツィア・ビエンナーレが始まりました。
世界中から美術関係者が続々集まっているようで、アムスのアートスポット?も閑散としています。ビエンナーレに集まったギャラリストやコレクター達はそのままバーゼルのアートフェアに流れてチェックするという人が多いそうです(RajやMauriceも行ってる)。
ライクスからも数人見に行っていますが、彼らの注目はアフガニスタンのパビリオンだそうです。
ライクスのJewyo Rhiiちゃんは韓国パビリオンのアーティストとして参加しています。
彼女は2002年に東京オペラシティーに巡回してきた「Under Construction」展にも参加していたアーティストなので、ご存知の方もいるんではないでしょうか。
辛いものが苦手で日本食が好きという、小さくて可愛い女の子です。

私は今月中はいろんな準備があり行けまへん。来月になったらIwanやその友達と行こうかと言っていますが、こちらはお金がないのでキャンプです。

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埋め立て地

レジデンス4ヶ月と28日目

画材屋へ買い出しに。
普段は画材はライクスのペイントワークショップから適当に持ってきて使いますが(マテリアル・バジェットから天引き)、週末はワークショップが閉まっているので画材屋まで買い出しにいきます。
買い出しといっても、ここでも現金はいりません。領収書がライクスに廻ってきてバジェットから天引きです。手ぶらでお買い物!いいねえ〜。
このライクス御用達の画材屋は「Levant」といいます。Levantはライクスから自転車で10分くらい、中央駅から少しはなれた埋め立て地域にあります。

この埋め立て地域は、慢性の土地不足に悩むオランダ政府によって企画、区画された地域で、オランダの近代建築のメッカとしてよく知られています。
私的にはがらんとした埋め立て地域に突飛な形の建築物がたくさんあったり、急にパブリックアートがある、企画とはほど遠いシュールな地域というかんじですが、この異世界感もなかなか楽しいものがあるので、アムスにお越しの際はぜひどうぞ。

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特に何も

レジデンス4ヶ月と27日目

昨日は夏日だったにもかかわらず、今日のアムスは肌寒く、皆コートを着ています。天気や気温が本当に変わりやすいのはアムスの(オランダの?)特徴で、こういうことはよくあります。
昨日は忙しい日でしたが、今日は何もせずスタジオでじっとしていたので、今日はIwanの写真でもアップしておきます。彼は去年までライクスにいたペインターです。彼の作品は私のイチオシです(後ろに写っているのはIwanの作品じゃないよ)。
彼の作品は今のところ日本で見られる予定は無いのでこちらで要チェックですよ。
http://www.bowievanvalen.com/

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ガルと

レジデンス4ヶ月と26日目

今日はイスラエルからのレジデンスアーティスト、Galが夕食に招待してくれました。
彼女と話すのは楽しいです。会話はいつもいまいち噛み合ってないのですが、そういうところも気に入っています。
彼女の名前の「ガル」は、イスラエルで「波」っていう意味だとか、イスラエルで「風」っていう言葉は「幽霊」を意味するとか、なかなか面白いことを教えてくれます。

彼女は陸軍で2年間兵役をしていて(秘密文書のコピーを取る仕事)、1回牢屋に入れられそうになったときの理由が、冬の寒い日に制服にスカーフを巻いていった(スカーフを巻いてはいけないらしい)からだとか、彼女と暮らしている犬の名前の「Lura」は、ラジオできいたロックの曲からつけたとか、そういう話を聞くのも楽しかったです。

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オープニング

レジデンス4ヶ月と23日目

昨日はグループショーのオープニングでした。
私が想像していたより盛況で驚きました。2〜300人くらいきてたのかな。(遅れて行ったので正確にわからない。)
Rajが「マレーネ・デュマが来てたよ」とか「○○(←たぶん有名人の名前)が来てたよ」とか嬉しそうに教えてくれましたが、その間私はMauriceのお父さんと見覚えのあるアーティストとを見間違えてとんちんかんな会話をしたり、興味を持ってくれたコレクターと話してみたものの、気がつくとキョト〜ンとされたりしていました。なんでだろ。

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まあとりあえずオープニングは盛り上がっててよかったです。
興味があったら見てみて下さい。
http://www.bowievanvalen.com/

はりきりすぎて

レジデンス4ヶ月と20日目

今日はグループショーのインストール。
皆で配置を決めた後、数人だけのこって絵を壁にかけます。
これは結構大変な作業なので私も残って手伝うことにしました。でも他の人より背が小さかったり、英語がよくわかってなかったりでたいして戦力にはなってませんした。

紆余曲折あったものの、ようやくほとんど絵が壁にかけ終わり、Mauriceがショーのタイトルの「Seven Young Painters」の文字と、7人の名前をインスタント・レタリングで壁に貼って準備完了です。
これは私にも手伝えそうな仕事だったので、喜んで手伝ってインレタをゴシゴシこすり始めました。
こすり終わって上の紙をはがしたらなんと!!
はりきりすぎて壁を強くこすりすぎたためにその部分の壁の塗料ごとはがれて、ボッコリ大きい穴になってしまいました。

せめてもの救いは、私が担当したのは7人の名前の方で、タイトルはちゃんとMauriceが仕上げといてくれたことでしょうか。(Mauriceは優しいのでしきりに「この壁が古くてもろいんだよ!!」と言ってくれていた。)

紙飛行機を飛ばしっこして遊んでいたRajにそのことを告げたときの「トホホホ・・・」という顔が忘れられません。

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足の裏

レジデンス4ヶ月と19日目

昨日は自分の足の裏をじっくり眺めました。
ソファーに座って足の裏を触ってたら、以前鏡にふと映った自分の足の裏がなんだかとっても新鮮に見えたのを思い出したからです。
何なんでしょう、この気持ち。
今まで鏡といえば顔のことばかり考えていましたが、足の裏もたくさんツボがあったり、今までの自分の歩いた痕跡が残らず残っている訳で、顔並みの情報量を持つわけで、じっくり見てるとかなり面白いです。試してみてちょ。

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夜ふかし(夜明かし)

レジデンス4ヶ月と18日目

昨夜は朝4時まで借りたまま放置してあった小説を布団の中で読んでいました。

明日は朝8時から作品搬入があるっていうのに〜〜〜。
明日は早くスタジオに行って絵の梱包をしないといけないのに〜〜〜。
明日まだ手を入れるかも知れないのに〜〜〜。
そういう前日に限ってやっちゃうのよね、夜更かし。
でもこの小説、確かに、読ませるっていうか面白いんですが、もう1度読みたいとか自分でも欲しいという気には今のところなってません。
ちなみに読んでたのは村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」

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危機管理

レジデンス4ヶ月と17日目

今日スタジオでアドバイザーと話をしていたら、急に
ウ〜〜〜〜ウ〜〜〜〜〜〜ウ〜〜〜〜〜!!!!!!!!
とサイレン音がしました。え??と思ったもののすぐ避難訓練だとわかり、(事前にメールをもらってたので)避難も面倒だったのでアドバイザーとそのまま話を続けました。
けど、外を見るとみんな面倒臭そうに外に避難してるし(この時点ですでに10分経過)、サイレンがうるさくて話もできなかったので、「出ましょっか。」「そうだな。」と、外の道路へ。
建物の外ではレジデントアーティストたちがてんでにおしゃべりをし、方やテクニシャンの1人が今日全員来てるかどうかもわからないのに勝手に点呼をはじめ(25分経過)、誰かはタバコをとりに戻っています(40分経過)。
オランダがのんびりしたところだとは聞いていましたが、ここ有事の際は全滅かもね。

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