2006年5月アーカイブ

Post-it

レジデンス1年4ヶ月と15日目

旅行から帰ってきたらまたアムスは寒くなってました。ビーチは近づいたり遠のいたりです。

ところで先日私はPost-itが欲しくなり文房具屋さんへ走ったところ、日本にあるようなPost-itは皆無でした。あるのはでかいサイズの、ほとんど「貼れて書き込めるメモ」としての用途のものばかリで、あの、ページの斜め上にちょっと貼るだけ、のやつが無いです。寂しかった。
こっちの人は「ページの斜め上に貼るだけ」の用途を用途と見なさないんですかね。「ページにちょっと貼るだけ」のためにお金を出したりはしないんですかね。

Post-itのデザインはMoMAのパーマネントコレクションにもなったと聞いたけど、それも大きいやつかしら、小さい、日本でいう普通のサイズのやつかしら。この差はでかいんじゃないかしら。

アムスは文房具屋さん自体あまりないんですが、あっても日本で文房具を買う感覚より高値だし気の利いたものはないので行ってもそんなに楽しくないです。でもその次行った万年筆屋は楽しかった。万年筆カッコ良かった。使わないけどね。

Fields

1、 Ping-pong table
 
先日のイースターホリデーにロンドンに住む友人がアムスに遊びに来てくれました。その時友人がYou tube(注1)で検索して見せてくれた画像、それが「第68回欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞」優勝者の作品「マトリックスピンポン」(注2)です。

http://youtube.com/watch?v=r3JgZnbdMPM&search=matrix%20pinpon
 (画像。ぜひ見てみて。)
 CG表現(テクノロジー的解決)ではなく「映画ピンポン」のマトリックス構造(三次元的な軸を持つ構造)を、一旦画面上の視覚的要素だけに置き換えることで、テクノロジー的解決でないマトリックス構造の再現、を行っています。このなんと言うか新鮮な打開策は、自然で見事、かつユーモラスです。
 何が自然で新鮮かというと、この視覚的発想のフィールドがTV画面のサイズを感じさせる、つまりこの置き換えの着想の場としてTV画面を連想させる。発想と表現の手段が「TVを見る側の言葉」っていうんでしょうか、そこが新鮮で面白い、と思いました。

 このマトリックスピンポン、はじめは人物、ボールの動きばかり目で追ってしまいますが、何度か見ていると、このマトリックス構造の表現の達成は、このピンポンテーブルに担うところが大きいと気付きます。このピンポンテーブルの向きを変えることで、場面、視点が立体的に変化していることが視覚的に説明されダイナミズムが作られています。
 このピンポンテーブルの役割は、作品「マトリックスピンポン」を見る観客側が共有する視覚的な場、見る側のための視覚的フィールド(視覚としての支持体、というのかもしれません)、と言っていいように思います。


 2、超フィクション/The Happy end of Ffanz Kafka’s America
 
 その1ヶ月後、私はロンドンに遊びにいきTATE ModernでMartin Kippenbergerの大きな回顧展を見ました。キッペンベルガーの作品は、その文学的着想と同時に、必ず身体で感じられるマテリアルの豊かさ、マテリアル・ラングエッジ(私はこう呼ぶ)があります。それを十分楽しめる良い展覧会でした。
 その中でも第7展示室であったインスタレーション、「The Happy end of Ffanz Kafka’s America」は部屋いっぱいに広がる緑色の(たぶんフットサル)フィールド、その上には、(キッペンベルガーによって提示された)それぞれのタイプの机1脚と椅子2脚のセットが敷き詰められ、それをフィールドの両脇にある観客席から眺めるインスタレーションです。

無題

レジデンス1年と4ヶ月目

今日から1週間ロンドンとベルリンに行きます。ベルリンでは賛否両論だというベルリンビエンナーレを見てこようかと思います。でもビエンナーレ(トリエンナーレ)っていつだって賛否両論ですのね。

Trying to find the Spiral Jetty

レジデンス1年3ヶ月と29日目

今日はアムスの東側、Sporenburgという埋め立て地帯にあるConsortiumというエキシビジョンスペースでやっているSpoolというショーで面白い作品をみました。Spoolは4回ぐらい続くショーで第1弾はブリティッシュ・アーティスト編。

http://www.consortium-amsterdam.nl/

ショーは、サウンドアートと呼ばれる種類のものの中でも、音によって視覚的イメージ、それも限定された、を生成させる作品によって構成されています。なかでも面白かったのは「Trying to find the Spiral Jetty」と題された作品。Tacita Deanという作家で、この人は98年にターナー賞にもノミネートされているもよう。

 古めの机と椅子が1セット置いてあるだけのインスタレーション、机上には古めのCDプレイヤーとヘッドフォンが置いてあり、聞いてみるとロバート・スミッソンのSpiral Jettyというランドアート作品を見つけようと車で道中している男女の会話や物音が27分間録音されています。

 何で面白かったかっていうと、他のアーティストは写真やDVDなどで限定されない風景を使いつつ、音でイメージを分解、または再構成するような作品だったんですが、この作品は「Spiral Jetty」と」いう名前だけでイメージを共有する、それとそれをまだ見ぬ男女の会話と物音、そのシンプルで具体的な欠落と、それによって生成する確かな音のディテールがユーモラスでもシャープでもあり、好きな感じでした。

シソ似の劇物

レジデンス1年3ヶ月と28日目

今のアムスはすっかり初夏です、初夏。ビーチで泳ぎたいかんじの毎日です。皆今までの分を取り戻すかのように、日がないち日外で日を浴び、寝そべったり食事したりビール飲んだり散歩したりしています。
私もスタジオにこもっていられず、ちょろちょろ外に出ては散歩しているんですが、こないだ散歩の途中で川でシソに似た植物を見つけ、「シソの仲間かな〜、食べられるかな〜?」と思い匂いを嗅ごうと顔を近づけたら、突然鼻の頭に激痛が走り、半泣きになりながらもよく見ると葉の表面に細かい刺があって、その刺が刺さったというよりはその刺の先に毒があるんじゃないかというような種類の、ヒリヒリした痛みが15分ほど続きました。15分で消えてよかったけど、明日の朝は赤く腫れ上がっているんじゃあ?と思ったほどの痛さでした。無知でいると怖い植物もある。

水族館02

レジデンス1年3ヶ月と27日目

アムスの動物園の中には剥製の展示室もあります。ここは展示の仕方がちょっと妙で、ジオラマ風だったり、なぜか背後にオランダの町並み(デルフト焼き)が施されていたり、ユニコーンの剥製(勝手に角がくっつけてある)があったりとオランダ風味のユルい展示室です。私は苦笑いですがわりと好きです。

水族館01

レジデンス1年3ヶ月と25日目

ようやく春が来ました。今年のオランダは例年に比べ、6週間ほど季節の進みが遅いんだそうです。あー寒かった。私の家の前は動物園で、夜にはいろんな動物の鳴き声が聞こえます。ベランダに出ると、母アシカが子アシカにボディーアタックをして暴れているのがみえます。敷地内には水族館やプラネタリウムもあり、この週末には中に入ってブラブラしてきました。その時の写真などを少し。

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