取手のアトリエに行く途中に猫が2匹いた。猫屋敷でゴミ屋敷で知られていた家だ。年初めにそこの主人が急に亡くなり、そのとき中にいた20匹ほどが一斉に野良になってしまい凄い様子であったという。たくさんいた猫たちは交通事故や飢えなどで死んでいったと聞く。助けを求めてやれる人はいなかったんだろうかと今も思う。私が見た時は2匹だけが、近所の人に餌をもらいながら屋敷の庭で野良暮らしをしていた。クロとシロと呼ばれていた。
悲しいよりも頭にきて立て札を引っこ抜き投げ捨ててシロを捕まえ家に連れて帰った。
よかったのかどうかは今もわからない。先住猫のサフとはクロとのように仲良しではないが、ケンカしながらうちにいてくれてる。
飼い主がおらず家もないのが哀れだったが、仲良しの2ひきを可愛がる通行人も多かった。嫌がらせをする人もいた。いまここの主はこいつらなのだと立派に見えるときもあった。やがてクロは病気になりご飯が食べられなくなり、いなくなった。残ったシロはしばらく一人で頑張っていた。私も通るたびにご飯をあげたり草を刈ったり、餌場が壊されれば直し、寒くなれば冬越え用の小屋を作り、たまに現れる屋敷の関係者と交渉しながらやっていた。
2回目の冬を越したころ突然、土地が売却され家の取り壊しを告げる立て札が立てられた。「猫に餌をあげないでください」と大きく書かれていた。えさ場や小屋も無くなっていた。
悲しいよりも頭にきて立て札を引っこ抜き投げ捨ててシロを捕まえ家に連れて帰った。
よかったのかどうかは今もわからない。先住猫のサフとはクロとのように仲良しではないが、ケンカしながらうちにいてくれてる。

Karasu-uri, cats and me
カラスウリと猫と私 2017
シロとサフ
