畳、天井、ニンジンを切る

うたた寝をした。午前中いつもの家事を終えて、畳の上に横になったらそのまま意識がなくなった。15分かそこらして目を開けたとき、過去の自分と重なった。
17歳だった、ヨガの本を友達にもらってやってみたら寝てしまった。それで目が覚めたときの自分だ。同じく畳の上だった。ちょうど絵を描こうと考えはじめていた。
そのとき起きた人と今起きた人が同一だなんて不思議だ、私は今も絵を描いているなんて本当だろうかと思いながら、時間のズレた二人の自分を感じていた。

何日か後、私は同じ部屋にいた。夕食のあとで、隣の部屋で夫と息子5歳が何か話しているのが聞こえてきていて、ぼんやり机の上に乗っていた映画のチラシをながめていたら、そのチラシに大きく「未来」という文字が書いてあるのに気づいた。「未来」の2文字に気づくと、私にも未来がくることを急に告げられたような気がした。
きっと畳だ。先日畳の上で過去と現在の自分が重なった時の感触が、いま「未来」という文字とも重ねているんだ。「未来」は文字だが、理由があってそこにある。

そのときの感触がぬけないまま数日たち、姉からメールがきた。先日、私の息子5歳と、この畳の部屋の天井が、おばあちゃんの家(わたしが昔住んでいた家)の天井に似ていると話したそうだ。どのシミとどの木目が似ているかまで話したそうだ。

私が畳にのってしたと思ったタイムトラベルは、ひょっとしたら目覚めたときに無意識に見ていた天井が、昔住んでいたの家の天井にそっくりだったことで、昔の目覚め(そのときも無意識に天井を見ていたかもしれない)の記憶とつながった、ということもあるかもしれない。

私はその天井のシミや木目を覚えていないが、何枚かの板を並べた天井の板と板の間には溝があったのを覚えている。
覚えていたその溝を、キャンバスに塗ってみた。太さだけ気をつけた。線とも面ともなく感じられる太さ。

それを横断するようにニンジンをかいた。私はニンジンを切っている。

ninjin.jpg



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このページは、tomokoが2018年8月 5日 07:29に書いたブログ記事です。

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